2014年12月24日水曜日

Pink Floyd / Endless River


Pink Floyd最終章。
2005年のLive 8での再集結以降、バンドとロジャー・ウォーターズが少しずつ距離を縮め、互いのソロ活動にゲスト参加するなどロジャーを含めての再結成の期待がありましたが、それは叶いませんでした。
今回の作品はリチャード・ライト存命時、「Division Bell」セッションのアウトテイクを素材とした、彼に捧げたアルバム。すなわちロジャーとの関係が最悪だった時期のマテリアルな訳ですから、ロジャーは必然的に参加しないという事になったのでしょう。

そういえばリチャードが亡くなった当時、ロジャーのWebサイトは無数のキャンドルが灯された壁紙だけとなり、しばらく何の情報も発信されませんでした。彼のリチャードへの哀悼の意の深さ、友情、もしかしたら過去の仕打ちに対する後悔の念など、さまざまな想いがそのような表現として表れたのかもしれないと当時は感じ、私は何の情報もないロジャーのサイトを何度も訪れたものです。
それでも、今回は彼の参加叶わず、残念です。

彼らの存在があったからこそ産まれた「プログレッシヴ・ロック」というジャンルではありますが、私はPink Floydを(良い意味で)プログレとは考えていません。
とてつもなく巨大な存在。音響にもとことん拘った、超上質なポップ・ミュージック。社会の矛盾を鋭い切り口で暴き出す批評性を備え、それが風化しない普遍性を保ち続ける稀有な存在。それがPink Floydなのだと思っています。

バンドの精神はシド・バレットからロジャー・ウォーターズへ引継がれた中で、当然変化していきました。アシッドでサイケデリックな方向から、風刺的な批評性と時に攻撃力の高いコンセプトが、その時代時代の社会を抉り取っていきました。
そのようなグループの精神はロジャーのものだったため、彼が脱退した後の2作品には音楽以外の部分でPink Floydである必然性が感じられなかったのも事実です。

しかし最近になってデイヴ・ギルモアとロジャー・ウォーターズは和解して、ロジャーのThe Wall再現ライヴでもデイヴが客演していますし、ニック・メイスンは元々どちらとも仲良くやっていました。
それを考えると、今出すなら3人でやって欲しかったという想いは拭いきれません。その場合は「対」のアウトテイクなんて使わずに、3人で新しく作って欲しかったですし、リチャードの追悼という事なら、もっと早くにやって欲しかったとも思います。
Live 8での4人の再集結は2005年の事でした。そしてシドは2006年、リチャードは2008年に亡くなっています。

昨年亡くなった、ヒプノシスのストーム・ソーガソンの事まで考えての事だとすれば、それはもう仕方ないですが...

タイミングとしては??と思うところ多々ありますが、それでも本作は最終作と銘打たれている以上、冷静な評価は捨てても良いような気がします。感傷に浸っても良いと思います。リチャード、デイヴ、ニックのインストゥルメンタルに身を任せ、唯一歌付きの最終曲「Louder Than Words」で泣けば良いのです。


このリリースを機に「狂気 / The Dark Side of the Moon」が全米13位にまで再浮上したと聞きました。

真に偉大なPink Floyd、さようなら。。。

2014年11月27日木曜日

25.nov 2014 Yes Live at Tokyo Dome City Hall, Day three




私にとっては今回の来日公演最終日。平日のため開演時間は19時。客の集まりも遅めで、日曜祝日の前の2日よりもスーツ姿が圧倒的に多い観客席でした。
思い返すと、イントロで「火の鳥」を聴けたのは、武道館でのUnionの時だけだったような...(Big Generatorの時は...忘れてしまいました!)
ブリテンの「青少年のための〜」も大好きなんですけどね。ABWHの時もブリテンでしたから、ちょっと残念。
「火の鳥」からのシベリアンとか、今後も二度と無いでしょうけどサウンド・チェイサーとか、そんなオープニングも生で体験してみたかった!
客席としてはチケットをよくよく見たらこの日がベスト・ポジション!
アリーナ9列目のど真ん中でした!
場所によって聞こえる音が相当異なるなぁと感じたのは、Chrisのコーラスが小さくなり、
Steveもしっかりコーラスに加わっているのが聴こえた事、「危機」の第4楽章「Seasons of Man」では、SteveのギターがChris側にいた時はワウのエフェクト部分しか聞こえなかったのが、この日はちゃんとコードの掻き鳴らしも聴こえた事ですね。
3日目のセットリストは初日と同じ。
なんか、毎回ちょっとしたハプニングがあって、それが笑えるところも良いですね。
今回はアンコールの2曲め。SteveがGibsonから赤いFenderに持ち替えたので「あ、ロンリー・ハートか。初日と同じだね」と思ったら、Alanが違う曲(おそらくStarship Trooperでしょう)のカウントを始め、Steveが慌てて「No! No! No! No! 」と駆け寄ったシーンでしょうか(笑)
キョトンとしたメンバー達を尻目に、初日には流れたイントロのサンプリング・ドラムも無しに、Steveがあのリフをいきなり弾き始めたのには「やるね〜」と笑ってしまいました。
大阪・名古屋・そしてNHKホールの追加公演まで追っかけるお金も時間もありませんが、今回は可能ならそうしたい!と思えるほど、素晴らしいYesshowsを楽しませてもらいました。
彼らにはまだまだ元気に頑張って欲しいです!
いつかChrisとSteveの共作曲というのも聴きたいな...

- Setlist -

・ブリテン「青少年のための管弦楽入門」

・Close to the Edge
・And You and I
・Shiberian Khatru

・Believe Again
・The Game

・Roundabout
・Cans and Brahms
・We Have Heaven
・The South Side of the Sky
・Five Percent for Nothing
・Long Distance Runaround
・The Fish
・Mood for a Day
・Heart of the Sunrise

・I’ve Seen All Good People
・Owner of a Lonely Heart

2014年11月25日火曜日

24.nov 2014 Yes Live at Tokyo Dome City Hall, Day two


Yes 2日目は11列目のChris側!
ベースサウンドのデカさやうねりもさることながら、彼は観ていて楽しい!!
セットリストは昨日とほぼ同じで「危機」新曲ふたつ「こわれもの」そしてアンコール。
しかし最終曲でやってくれました!!
Starship Trooper!!
これでエキサイトせずにいられましょうか!!

Chrisのリッケンバッカーや、SteveのES-5, ES-175, ES-345が出てくると、72年に撮影されたYessongsの映画を思い出さずにはいられません。
Steveは70年代のような激しいアクションや90年代のようなピョコンという愉快なアクションもせず黙々と演奏してますが、腕前はここ数年言われてるようなヘボさは微塵も感じさせず、マエストロと呼ばれるだけのギターを聴かせてくれます。
欲を言えば、もっとステージ上でChrisと絡んで欲しい!!
一番古い2人なんだから、仮でも良いから仲の良い姿を見たいなぁ...

面白ハプニングは初日のMood for a Dayに続きFive Percent for Nothingでイントロ合わず(^^)
笑いの後で仕切り直したものの、「んー、ずれてなーい?」という微妙なアンサンブルで、この1分ほどの曲をやりきりました。

Jon Davison頑張っています。イエスの顔にはなれないかもしれませんが、もっと声援を送ってあげたいな。私にとっては初の歳下メンバー!!
新作でも作曲者として頑張ってたし、アンダーソンにも戻って欲しい反面、彼にも長く頑張って欲しいと思わせる好青年です。

私にとっては本日25日が最終日。
生憎の雨天ですが張り切って行ってきます!

- Setlist -

・ブリテン「青少年のための管弦楽入門」
・Close to the Edge
・And You and I
・Shiberian Khatru

・Believe Again
・The Game

・Roundabout
・Cans and Brahms
・We Have Heaven
・The South Side of the Sky
・Five Percent for Nothing
・Long Distance Runaround
・The Fish
・Mood for a Day
・Heart of the Sunrise

・I’ve Seen All Good People
・Starship Trooper

2014年11月24日月曜日

23.nov 2014 Yes Live at Tokyo Dome City Hall, Day one





Yesのライヴは22年ぶりになります。
1988年:Big Generator(代々木体育館)
1990年:Anderson Bruford Wakeman Howe(東京・横浜公演の全て)
1992年:Union(日本武道館)

上記の3ツアー以来です。
以前にも書きましたが、ABWHがYes本体に吸収されてしまった時点で失望し、一気に冷めた時期がありました。
その後’80年代のラインナップに戻ったものの、受けがあまり良くなかったからとYessongs時代のラインナップに…と迷走した’90年代中期までは、なんとも言えない気持ちで傍観していました。

’90年代後期になって、従来のメンバーに加えビリー・シャーウッド、イゴール・コロシェフが加わってきた辺りから、「お!」と思えるようになって、「Open Your Eyes」「The Ladder」は当時の愛聴盤になりました。
トレヴァー・ラビンの時期とはまた異なる、Yesらしさと新しいポップさの融合に「進歩」を感じました。

そしてジョン・アンダーソンが病床にいた時期に彼を脱退させてしまい、Youtubeヴォーカリストの時代となったわけですが、「Drama」の再来または「Adventures in Modern Recording」の続編とも言えるバグルズ・イエス、あれはあれで、また楽しめました。当時のヴォーカル、ベノワ・デイヴィッドも病気で離脱してしまいましたが、「Fly From Here」が出る前のツアー三昧だった時期に、彼とオリヴァー・ウェイクマンは頑張っていたと思います。

それでもずっと、ライヴには行く気になれませんでした。
そして今回の新作「Heaven and Earth」、以前のエントリーでも書きましたが、全く楽しめていません。
しかし、今回は行かなければと思いました。

何故かといえばこの数年、私の好きなアーティストが相次いで鬼籍入りしているからです。
遂にYesからもピーター・バンクスが逝ってしまわれました...
ビルは元気そうですが、業界から引退してしまいました...

ガリガリ(ヴェジタリアンだからでしょうが)で老眼で歯抜けのスティーヴ、激太りのクリス、失礼かもしれませんが、いつ天に召されてしまうか分かりません(笑)。

そんな理由もあって今回の東京公演は、追加は除いてすべて行く事にしたのですが、正直言って全く期待していませんでした。それ故に最高の感動を味わう事となりました。

スティーヴのギターは、若干もたつく所もありましたが、ネット動画で聴いていたものとは全く別物のようにキレがありましたし、殆ど歪みを入れない音色でロックができるギタリストって、やっぱりこの人スゲー!!と思いました。
再結成エイジアのライヴ映像をTVで見た際に、テンポは遅いは、なんか調子っぱずれに聴こえるはで、もしかしたら彼はもうYesでもエイジアでも「お荷物」なんじゃないかと思ったことがありました。(誤解のないように言っておきますが、彼は私の最初のギター・ヒーローです! 笑)
彼はエイジアを抜けて、Yesとソロワークに集中したことで、またスキルを取り戻したように感じました。
息子のディランとジャズ・トリオをやってる事も影響しているのか、若い時以上にソロパートでのフレージングにジャズが感じられ、またそれが非常にスムースにカッコよく聴こえました。

そしてクリスのベース&コーラス、やはりこの人がいてこそYesだなと、改めて感じました。
ABWHは全盛期の4/5が揃って、それは最高の体験、思い出ではあります。ビルのドラミングで聴けるYesナンバー、トニー・レヴィンの存在も本当に素晴らしかったと思います。しかしあそこにクリスが居なかった事で、やはりYesとは言えなかったんだな、と思いました。

アランもアルバムでは単調でつまらんと最近は常に感じていましたが、ライヴではさすがの迫力でしたし、ジェフもリックの代役にはならず、彼なりのYesでのキーボードを確立したようで安心しました。

そしてジョン・デイヴィソン。声量もあるし、クリアな高音で、本当に良いヴォーカリスト、フロントマンだと思いました。アメリカ人なのでジョン・アンダーソンの発音(クイーンズ・イングリッシュ+メンバーがよくからかっていたランカシャー訛りでしょうか?)とは違う所も当然ありましたが、ステージでのアクションを見ていても素晴らしいエンターテイナーの素質を感じました。
周りのお爺ちゃん達の落ち着いた衣装に対して、一番若い彼だけが'60年代のヒッピーのようでしたが(笑)、そのコントラストもまた面白く映りました。

ビルの初作曲となった超短い「無益の5%」、弾き始めPAに音が繋がらなかったスティーヴの「ムード・フォー・ア・デイ」で、ちょっとした笑いが起き、そんなハプニングも含め楽しい初日でした。

危機、シベリアン・カートゥル、ラウンダバウトでのテンポダウンもなく、心地よい緊張感を再現してくれたYes。
今日、そして明日も楽しみです!

- Setlist -

・ブリテン「青少年のための管弦楽入門」
・Close to the Edge
・And You and I
・Shiberian Khatru

・Believe Again
・The Game

・Roundabout
・Cans and Brahms
・We Have Heaven
・The South Side of the Sky
・Five Percent for Nothing
・Long Distance Runaround
・The Fish
・Mood for a Day
・Heart of the Sunrise

・I’ve Seen All Good People
・Owner of a Lonely Heart

19.nov 2014 Singin'in the Rain




Ben Folds公演の翌日は、Adam Cooper主演のミュージカル「雨に唄えば」を観賞!

これは間違いない名作です。そしてアダム・クーパーです!
舞台上でガッツリと雨を降らせ、その水たまりを客席に蹴り入れていく様も楽しく、かつ最高にカッコイイ演出でした!
舞台セットを変えていく(エキストラ・黒子と言うべきなのでしょうか?)キャストも時代背景に合わせた衣装で踊りながら景色を変えていき、一瞬たりとも目が離せない舞台でした!

自宅に帰ったら「リトル・ダンサー」DVDを観なければ!

クドカンのNHK朝ドラ「あまちゃん」でオマージュした(のかな?あれは)、映画がトーキーに移り変わっていく時に、スターの素養がある新人が、声の悪いスター女優の「影武者」になるくだりなども、ニンマリしてしまうワンシーンですね。



こちらもカーテンコールというかフィナーレだけは、撮影許可が出たので、遠目からではありますがステージを撮らせてもらいました!

人生にエンターテイメントは不可欠ですね!
そしてそれらを楽しむにはやっぱり東京が近くないとなかなか難しいですね。
今回の旅では、少し本気で関東地方に戻って来たくなりました!

17 and 18 nov. 2014 Ben Folds and Tokyo Star Orchestra




我々夫婦では恒例となったベンちゃんの来日ライヴ!
今回も東京公演は2回とも参加してきました!!
そしてなんと! 今回は録音・録画じゃなければ撮影OKとの事。欧米ではもう何年も前から当たり前になってYoutubeに動画がアップされまくっていますが、日本でこんなアナウンスを聞いたのは初めてでした。

大ファンの奥さんも最初は、オーケストラとの共演と聞いて少し不安を感じていた今回のライヴですが、結果から言うとAwesome !!!!の一言。
特にセットリストを変更した2日目の盛り上がりといったら、本当に最高でした。
今ツアーが初披露という20分前後はあるピアノ・コンチェルトにも驚かされましたが、オーティエンスからの「Rock This Bitch!!」のリクエストに応え、オーケストラを止めて即興の曲を歌い始め「Japanese is Difficult」と、「日本語ができないからアドリブはできないよ〜」的なニュアンスの歌で笑わせ、直後にオーケストラと指揮者を紹介。
初日は1回で終わってしまったアンコールも、2日目は楽団もオーディエンスと一緒に手拍子をして再登場を促し、超エキサイティングな大団円となりました!

正直なところ、ベンちゃんの曲は殆どのアルバムがiPhoneに入っていますが、私は曲名を全くもって知りません。私の場合、そういう楽しみ方をするアーティストはけっこう多くて、ライヴに行って「あ!コレ知ってる」みたいな感じで盛り上がったりします。
うちの奥さんみたいなファンにとっては大変失礼なヤロウだと思いますが、どうしても聴き方が分かれてしまうので、申し訳ないのですが仕方ないのです。

とにかくベンちゃんは何度行っても楽しい、稀有なアーティストだと実感した2014年晩秋の出来事でした。

2014年10月1日水曜日

Esquire / Coming Home


Yesのベーシスト、Chris Squireの元奥さんNikki Squireのユニット。この作品は1997年にリリースされた2nd Album。'80年代にリリースされた1stはまだクリスとの結婚生活が続いていたため、クリス、アラン・ホワイト、トレヴァー・ホーンのサポートがありましたが、この作品時には既にクリスとの結婚生活が終わっており、Yes人脈は全く出てこず、ニッキとマルチ・ミュージシャンのナイジェル・マクラーレンの2人で殆ど制作されたようです。

Esquireは正直なところ、そこそこ話題性があった1stも聴いておらず、逆に何故、箸にも棒にもかからなかったような2ndを今更手にしたかと言いますと...

'90年代末頃でしょうか「Yes Friends and Relatives」というYesファミリーの企画CDがリリースされ、その中に本作の曲が収録されていました。
「Yes Friends and Relatives」には全く興味がなかったのですが、数年前にその収録曲をiTunesで試聴した際にEsquireの楽曲だけ妙に引っかかって、それだけをDownLoadしたのでした。
その後本作のCDやデータをネットで探していたのですが、CDは¥4,000くらいするしデータ配信は全く見つからずという状態。そのまま数年が経ってしまいましたが、今回amazonでの別の買い物ついでに思い切ってやっと購入しました。¥3,800くらい だったかな。高い!

元奥方の歌声は、お世辞にも美声とは言えませんが、良い意味で威勢がありそれが魅力的に聴こえます。
楽曲もメロディアスでコンパクトに良く練られていて、とても聴きやすい佳作が並んでいます。多少古く聴こえるアレンジもありますが、それは時代という事で致し方ないでしょう。

傑作!というほどではないかもしれませんが、ひっそりと埋もれさせてしまうにはもったいない良作です。



2014年9月2日火曜日

Johnny Winter / Step Back



7月16日、公演先のスイスで亡くなってしまったホワイト・ブルーズの巨人。最後に残したカバー・アルバム「Step Back」が本日リリース。
ベン・ハーパー
エリック・クラプトン
ポール・ネルソン
ブライアン・セッツァー
ビリー・ギボンズ
ジョー・ボナマッサ
ジェイソン・リッチ
レズリー・ウェスト
ジョー・ペリー
Dr.ジョン

といった豪華ゲストとの共演も魅力の遺作。
それにしても悲しいです。

ずっと昔の事ですが、めちゃくちゃ聴きまくった時期があります。

R.I.P.

2014年7月27日日曜日

Jon Anderson - Open

2011年にリリースされていたというこのEP。20分を超える大作ですが、素晴らしい!

やっぱりJon Anderson。Wish You Were Here. 音楽も素晴らしいし、声の存在感たるややはりVoice Of Yes!

Chrisが何人Youtubeからリクルートしてこようと、彼らが敵うワケがありません。

「Drama」を初めて聴いた20数年前、「ジョンじゃなくてもイケるじゃん」と思った私が愚かでした。戻ってきて〜!


2014年7月19日土曜日

Yes / Heaven and Earth


Yesはたまに、通して聴く気になれない作品を出す。過去では「Keys to Ascension」のスタジオ録音の部分などは、全く面白く感じられなかった。

11月の来日を前にした新作「Heaven and Earth」も通して聞くのはかなり辛い。
なんとヌルい音の垂れ流し。。。
老練とか円熟とかそういう類いの良いものでは決してない。どちらかと言えば、才能の枯渇、老人のお戯れとしか思えない、意味不明なユル〜い音楽。
作曲には一番若いヴォーカリストのジョン・デイビソンが8曲中7曲に携わっているが、彼はもしかしたら今流行のマイルド・ヤンキーなのかもしれん(笑)。それにしてもこのアメリカ人なりのイエスの解釈がこれで、歴代メンバーも「うんうんそうそう、わかってんじゃーん」なんつってこの音楽を作ったとしたなら、Yesはもうおしましだ。

エッジも立っていないし、影もない。それは最近のジョン・アンダーソンもそうだったかもしれないが、光と影、熱と氷、そういったコントラストがあってこそイエス。もしかしたらそれもファンの勝手な「こうであれ」なのかもしれないが...曲の長さとかそんな様式よりもポップさの中に潜む鋭さがあってこそイエスなんじゃないかと、今作を耳にする度に思う。

これはCruise to the Edgeの甲板で、日光浴をしているデブのジジババための音楽で、ロックですらない。僕はそう思う。

来日公演では「こわれもの」「危機」を再現するらしいが、ビルもリックもジョンもいないのにソロ曲集結の「こわれもの」?? どうすんの〜?

正直、チケットは手配してしまったものの、来日公演には全く興味がなくなってしまった。こちとらチケット代だけじゃなく、旅費もバカにならんのじゃい。
せめて「Fly From Here」くらいのクオリティなら、「こわれもの」「危機」のアンコールとかでやってくれた時に、ほんのちょっとは盛り上がろうものの、「Heaven & Earth」は残念ながら全く聴き込む気になれない。Liveで演って欲しくない。


ここで比較論はしたくないが、Steve Hackettは、演ってる音楽こそ'70年代の古いものではあるが、彼の紡ぎ出す音は完全にロックだ。テクニックや感情などギターに乗せる音色はますます磨きがかかり達人の域に達しているが、それを駆使して、エッジーなノイズをまき散らし、過去の名曲たちを完全に再現しているようでいて、微妙な破壊活動を繰り広げている。
あのギター・プレイは、仮にジェネシスが再結成した場合は、絶対にボリュームを落とされるか、Mixの段階で消されてしまう類いのものだ。(かつてのSeconds Outがそうだったように)

という事で、果敢にも新作を出したYesよりも、過去の素材をネタにライヴ盤を出しまくるSteve Hackettの方に、よりロックを感じた私でございました。


追記:9/4
やっぱりジェフ・ダウンズが「ただ居るだけ」のような環境では、Yesのキーボードとしては全くもって足りない。前作はトレヴァー・ホーンがいて「Buggles」としての存在感が出ていた。それが良いか悪いかはリスナー次第だが、少なくとも今作よりはトレヴァーに個性を引き出してもらっていた。彼がYes Soundに影響をもたらせるとすればトレヴァー・ホーンがいる時に限定される、というのが本作を聴いて判明した。それがない状態で作曲・演奏に関わるとASIAになってしまうので、それは絶対にやめて欲しい。その結果として殆ど作曲に関わらず演奏もほどほどな本作を聴く限り、やはりウェイクマン・ファミリーの誰かとか(オヤジが一番だけど)、ハレンチなイゴール君とか、可能性は無いだろうけどパトリック・モラツとか、もっと我を出せる人にキーボードをやって欲しいなぁ。

2014年7月5日土曜日

到着! Steve Hackett / Genesis Revisited: Live At The Royal Albert Hall



国内のオンラインストアでは、なかなかBD付きのセットがアップされなかったので、ハケットさんのオフィシャル・サイトへ6月初旬直接オーダーし、本日7/5郵便で到着しました。
今回はLPジャケットより若干コンパクトな28.5cm四方の豪華ブックレットカバーで、写真やテキストがふんだんに盛り込まれた写真集のような装丁です。
CD x 2, DVD x 2, BD x 1という内容。オフィシャルサイトへのオーダーだったので、ジャケットには直筆サイン入りのサプライズも!

セットリストは前作のHammersmithとは相当異なります。その辺りは以前のエントリーで紹介していますので、よろしければそちらをご覧ください。

やっぱりBDで映像がよりクリアになったのがイチバンですね。音声は5.1chから4.1chに落とされましたが、さほど気にならないでしょう。

それにしても、特にイギリスのファンは、クラシック・ジェネシスの音楽を待ちわびていたのでしょうね。前作も今作も、名立たるホールを超満員にしているのですから。
もちろん、昨年の日本公演も大盛況でしたし、ヨーロッパ、アメリカも大好評と聞いています。我々はスティーヴがいてくれて良かったと思うし、スティーヴにとっても再興の大きなきっかけになったのではないでしょうか。この数年、佳作を量産してはいましたが、それでも話題性という点では寂しいものがありました。私の住まいが仙台だからというのもありますが、近くのTOWERやHMVへ行ってもだいたい新譜は置いてないし。

ちなみに今回のBOXを購入するにあたって、「2014 Genesis Extended Tour」のパンフもオーダーしました。この中に昨年の日本公演時のショットも入っていて、'13.6.7ライヴ直前のFM番組収録後のファンとの集合写真もありました!実はこの中に私も写っています(笑)

2014年6月17日火曜日

Yes来日! Nov.2014



11/27追記:
東京ドーム・シティ・ホール3日間のレビューを新たにエントリーしました!
ご興味があれば下記のURLをどうぞよろしく。





11月、久しぶりにやってきます!
以前の投稿で「8人編成のライヴを見て、もうイイやと思った」と書きましたが、あれから23年、今回は行っとこうかと思いました。そろそろお歳的にも、誰かが欠けてしまう可能性が大きくなってきましたからね。

ジョンとリックがいないのは残念ですが(せめてジェフはASIAに専念してもらって、オリバー・ウェイクマンが良かった〜)、新譜も出ますしFragileとCTTEを完全再現するようですし!

BBC ANNOUNCE NEW DOCUMENTARY – GENESIS: TOGETHER AND APART

BBCがやってくれました。Genesisの長編ドキュメンタリーを制作!(日本で見られるのかなぁ??)

アップされたこの写真、それにしても感動的です!!
現在の彼らが、仲良さそうに1枚の写真に収まっているだけで感無量!

2014年6月9日月曜日

Pink Floyd Echoes and 2001 A Space Odyssey

前々から噂には聞いていましたが、ピンク・フロイド「おせっかい」収録の「エコーズ」と、キューブリック「2001年宇宙の旅」のラストシーン「木星 そして無限の宇宙の彼方へ」が完璧にシンクロするという映像を、初めて見ました。

両方ともソフトは持っていますが、自分でやる気にはなれなかったので、Youtubeで...
(この映像を作った人、やりたくなっちゃうのは分かりますが、イントロにぶっ込んだ「ツァラトゥストラ〜」めっちゃ邪魔ですw)





これは偶然なのか、フロイド側が後からやってみたのか分かりませんが、凄いですね。

フロイドは、僕にとってはフェイバリットではありませんが、超別格という認識があります。ひとつひとつのエピソードも神懸かっているし、テクニックじゃない素晴らしい音楽性と緻密な音響効果、神秘的な佇まいには、いまだに圧倒されてしまいます。

余談ではありますが、偉大なギター・ソロTop100で「Comfortably Numb 」が1位に選ばれたのも納得です。
この曲には2パートのソロが含まれていますが、どちらも素晴らしすぎる!

2014年6月7日土曜日

Yes / Heaven and Earth


※最新レビューはこちら

イエス3年ぶりのスタジオ・アルバムですね〜。7/16リリース!
ベノワさんがリタイアしてしまって、よりアンダーソンっぽい声の"Jon" Davison初の参加作。プロデュースにロイ・トーマス・ベイカー、ミキシングに元メンバーのビリー・シャーウッドと、かなり気合いが入っているんじゃないでしょうか?

もしこの作品後に来日公演があったら、久しぶりに行こうかな。そうなると(ガッカリだった)8人公演以来だな。

Steve Hackett / Live at the Royal Albert Hall オーダーしましたよ


Facebook, Twitterでは、だいぶ前から6.30リリースのアナウンスがされていましたが、amazonは未だCDだけの通常盤しかアップされておらず、ユニオンは情報なし。仕方がないので、ハケットさんのオフィシャル・サイトで予約オーダー入れました。限定盤は40£、今年のExtended Tourのパンフも衝動買い10£、送料13.5£。今日のレートだと1£=¥172、高い!
オフィシャルサイトで買えば一番ハケさんの懐があったまりそうだし、良いか。
今回はBDで映像も見られるし、セットリストもかなり変わっているので楽しみです!

オリメンに比べるとだいぶインパクトは弱いものの、Genesis在籍経験のあるレイ・ウィルソンもゲスト参加してますしね。

2014年5月13日火曜日

Beck:Morning Phase

久しぶりに新譜を5枚も買いました。十数年前なら当たり前の行為でしたが、今の僕にとっては少しばかりやり過ぎの大人買い。まだ全部を聴き込んでいないので、時間を作りながら追ってレビューしていきたいと思います。

Beckのアルバムを買ったのは'98年の「Mutations」以来。
Loserの衝撃からしばらくはフォローしていましたが、僕の音楽嗜好が逆回転し始めてからは、全く聴かなくなっていました。

今は音楽雑誌も殆ど買わないので評論家の言葉の情報も当てにせず、ふらっとCDショップに立ち寄った時に、目的がない場合は視聴して選んでいます。
ネットの視聴では、自分で目的を持って探すという能動性が必要で、たまたま「あ、誰々の新譜でたのか!」という偶然の発見はなかなか難しいですよね。

という事で、2月の発売から2ヶ月以上経っていたのに運良く視聴できた本作、今は一番の愛聴盤となっています。
冒頭の「Cycle」はストリングスの和音が僅かに変化するだけの41秒の小品なのですが、これだけで僕は引き込まれてしまいました。
そこから続くのは全面アコースティック・ギター、そして控えめながら効果的なストリングス、Beckの歌声もとても味わい深く、心に染み渡ってきます。
静寂に包まれて時に牧歌的で、アクティヴな音像は殆ど見当たりませんが、聴き終える頃には穏やかな感動に包まれます。

2002年の「Sea Change」と対の作品という事らしいし、これを聴いてしまったからには、僕がロストした10数年分の彼の作品群を改めて追い直してみたい、そう思わせるだけの力がある素晴らしい作品です。



2014年4月4日金曜日

Steve Hackett / Live at the Royal Albert Hall, June 30 Release


※最新レビューはこちら

日本では昨年末にリリースされた「Live at the Hammersmith」に続き、2013年ツアーの千秋楽とも言えるロンドン凱旋公演のひとつから「Royal Albert Hall」での模様がDVDリリースされるとアナウンスされましたね! 現地の発売日は2014年6月30日!
パッケージ内容は2 x DVD / 2 x CDの限定版、2 x CD / 1 x DVDの通常版の2種類。

セットリストは上記のリンクから確認できます。
ジョン・ウェットン、アマンダ・レーマン、レイ・ウィルソン、ロニー・ストルトとゲスト参加にも変更があり、曲順・曲目もかなり変わります。Hammersmithに含まれなかった曲は5曲、前回収録曲でもI Know What I Likeはレイ・ウィルソンが、Firth Of Fifthはジョン・ウェットンがヴォーカルを取るようです。

今年のツアーは残念ながら来日予定が組まれていませんが、The Knife, Lilywhite Lilith, Squonkが演奏されているようですし、ニック・ベッグスが再び加わって非常に興味をそそられます。

小出し作戦にハマっている気もしますが...
ひとまず、ロイヤル・アルバート・ホールのDVDを楽しみに待ちたいと思います。




2014年3月31日月曜日

Steve Hackett - Lilywhite Lilith & The Knife - Lincoln Theatre Washingt...





少し前のFacebookで予告されていた新しい演目「Lilywhite Lilith 」「The Knife」のライヴ映像が早速アップされました。ベース、スティック、サイド・ギターはニック・ベッグス。

2014年、先ずは北米ツアー、Yes主催の豪華客船Progの旅「Cruise to the Edge」と来て、ロシア、北欧からヨーロッパを周り、UKで締め。

日本はこのままないのかな、残念。。。



ポールは半年でまた来るのになぁ〜。


2014年3月11日火曜日

Steve Hackett / Genesis Extended Tour 2014

今のところ来日公演は確認できませんが、スティーヴ・ハケットの今年のツアーの詳細がFacebookなどで明らかになってきています。
リハーサルも終わって準備万端のようですね。

今回は、リー・ポメロイ(B/G)が別プロジェクト参加のため、かねてからのメンバーでもあったニック・ベッグスがツアー参加の模様。

そしてつい先ほどのFBエントリーでは、下記の曲目が!!!


あ〜観たい!!
The Knifeでアンソニー・フィリップスのゲスト出演なんて無いだろうけど...ちょっと期待しちゃいますね。
最近、フィリップス夫妻とハケット夫妻の会食写真もアップされていたし...。


来日しなければ観に行くしかないか??

2014年3月3日月曜日

Yes - The Lost Broadcasts ~ Remastered



昨年亡くなったピーター・バンクスが在籍していた頃の映像も含む初期のTV出演です。

僕はイエスの1stも2ndもけっこう好きで、3rdよりよく聴いていると思うのですが、サイケからどうにか発展させようという気概というか、目標としている音楽がけっこう如実に分かってそれが可愛く感じたりします。

この頃のイエスはヴァニラ・ファッジとフィフス・ディメンション、バッファロー・スプリングフィールドなどの音楽の融合を試みていて、ヘヴィーなサイケと、ポップなコーラス・ワークが特徴的でした。全然プログレじゃないけど、ピーターを含めた3声コーラスの方が、実はスティーヴ以降より耳に心地よかったりするし、曲が長くてもポップなので普通にオールディーズを聴く感覚で楽しめます。

クリス・スクワイアとピーター・バンクスはザ・フーにも心酔していて、ピーターのステージ・アクションはピート・タウンゼンドまんまという感じもあり微笑ましいですね。

2人揃って白のリッケンバッカーっていうのも良いですね。

一方で後任のスティーヴ・ハウと同様にジャズ・ギターの影響もあり、ウェス・モンゴメリーのオクターブ奏法も随所で聴かせてくれます。

また、2nd「時間と言葉」ではオーケストラ導入のためにかなりのギターパートを削られ、それがピーターの失望を買って脱退に繋がってしまいましたが、この映像の「チャンスも経験もいらない」では、オケなしのバンド・アレンジでばっちり決めてくれています。

アーティスト人生としては決して恵まれたとは言えないピーター・バンクスですが、この頃はとても輝いていましたね。

2014年2月26日水曜日

YES / UNIONの悲しい記事



UNION「結晶」(1991年)に関しては発表当時から良い話を聞きませんでしたが、プロデューサーのジョナサン・エリアスと、セッション・ギタリストのジミー・ホーンのインタビューが掲載されたブログをたまたま見つけました。

ジョナサン・エリアス・インタビュー

ジミー・ホーン・インタビュー

まぁきっとコアなファンなら「何を今更」な話なんでしょうけど、90125のイエスを嫌って飛び出したジョン・アンダーソンが、かつて名作の多くを共作してきたスティーヴ・ハウといがみ合い、互いに才能の枯渇を罵り合っていたとか、スティーヴもリックも互いのパートを聴かずにレコーディングするから、ジミー・ホーンやスティーヴ・ポーカロの演奏に差替えなければならなかったとか、ABWHの来日公演には良い夢を見させてもらった僕としては、(ABWHに対して)なんとも幻滅なインタビュー内容でした。

これとは別に何の記事だったかは忘れましたが、数年前クリス・スクワイアの「スティーヴのギターは殆ど差替えられているけど、本人は気付いていない。きっと聴いてすらいないんだ」という趣旨の発言を見ましたが、上記の記事を見てなるほど、と理解した次第です。

リックもテレビ鑑賞に夢中で、やる気が全くない...みたいなエリアスの発言があり、後の「UNIONじゃなくてONIONだよ」なんていうリックの発言は、誰のせいでもなく自業自得だったんじゃないでしょうか。

まぁ、それぞれに言い分があって、今回見つけた記事だけを鵜呑みにするのも危険だとは思いますが、当初からABWH側には素材が全くなかったとも言われていましたから、時には悪者扱いされていたジョナサン・エリアスは、実は相当に苦労した功労者だったのでしょう。

2014年2月21日金曜日

Peter Gabriel - The Lamb Lies Down On Broadway

1978年ソロ・ライブでのパフォーマンスです。2ndソロ・リリースの頃でしょう。

ジェネシス時代から結構その片鱗は見せていたと思いますが、時代もドンピシャでパンキッシュですね〜。ず〜っとスキンヘッドのトニー・レヴィンもイイ感じです!


ちなみにフルサイズのライヴもYouTubeにありますのでご興味があればぜひ。

後のジョニー・ロットンにも通ずる、スタッカート気味のビブラート・シャウト(巻き舌とはちょっと違う)はジェネシス時代からピーターの持ち味でしたしね。

楽曲のシンフォニックな構成力、演劇的な詩とパフォーマンス、神話、聖書、童話や怪奇噺に基づいた世界観というところに注目されがちですが、シリアスになりすぎず時には茶化すようなユーモアや攻撃性を持っていた事も、ジェネシス/ピーターの強みだったと思っています。

ちなみにこの曲はThe Driftersの「On Broadway」へのオマージュでもありますね。

2014年2月17日月曜日

iTunesライブラリの統合に苦戦・・・

いまやWi-FiやApple TVなどを使って、家の中で複数のiTunesライブラリを共有できます。それはとても楽しいのですが、最近我が家のApple TVはどういうワケかMacのライブラリにうまい事アクセスしてくれません。。。
また、いま私がメインで使用しているMacBook Air(以下MBA)は2011年とチト古めのモデルで、ストレージはCTOでも256GBと小さめ。音楽をぶっ込んでいくにはかなり心許ないのです。2007年モデルの iMac(Core 2)もあるのですが、こちらはOSをLionに上げたあたりからノロくなってしまい、それでもアップグレードの欲望に勝てずMavericksにしたらゲキ重、いまや稼働させるのも億劫な状態に。

2台でダブっている音源もあったし、データのダイエットをしたかったので、メインのミュージックサーバーにしていたiMacとMBA両方のiTunesライブラリをそれぞれ外付HDDへ吸い出し、一旦MBAのiTunesをサラにした上で外付HDD内で2つのライブラリを統合する事に挑戦しました。

先ず最初の引っかかりは、Apple ID。現在私が使っているIDはiCloudアカウントと、アメリカのストアを使えるように他アカウントの2つをメインにしているのですが、iTunes Store黎明期に使っていた、昔利用していたプロバイダのメアドもApple IDとしていた事をすっかり忘れていて、作業を始めた途端にこちらの認証ダイアログが出たのですが、コレに関する情報はすっかり失念、特にメモも残っておらず困り果てました。

まぁggrksという事でApple IDのサポートサイトに行きました。既に使っていないアドレスではあったのですが、幸い「質問と答え」は分かりやすい設定にしていたのでパスワードをリセットし、端末の認証解除にも成功しました。

そしてようやくデータを読み込ませて一段落と思ったら、どういうワケか再生する度に下図のアラートが表示されるように。。。一応再生はするのですが、曲ごとにいちいちウザ現象です。原因と思われるのは、USBの接触が甘かったのか一度HDDが「不正な取出し」となってしまった事でしょうか。。。
iTunesを再起動してみると、曲データの左横には「!」マークがずらり。


ここまででもかなりの時間を裂き既に面倒くさくなっていたので、そのままもう一度同じiTunesフォルダを読み込ませたら、データが丸かぶりの表示に!

もはやサポート情報を探す気にもならなかったので、ほぼ一つ飛びに存在する「!」マーク付きの空データと、何故か2曲、3曲とダブった曲を一つ一つ見つけては選択を重ねDeleteの繰り返しを実行。

今日は雪掻きも早めに終えられたし妻も休日だったので、久しぶりにイヌネコの世話から解放されて、好きな事ができる!と思っていたのですが、甘かった。。。
iPhone Appsや映像も含め、クリーンにするまで半日以上かかってしまいました。

まぁでも、久しぶりにMacをMacらしく操作したなぁ、という1日ではありました。

2014年2月6日木曜日

Steve Hackett / Fire & Ice (and Live at Nottingham 1990)

僕の音楽趣向は、'70年代の英国ロックが軸ではありますが、本当はもう少し幅がある筈なんですけど、昨年6月のスティーヴ・ハケット来日公演に行って以来ずっとスティーヴとジェネシス関連の音楽に浸かった日々を送っております。
年齢的にも現在の住まいの地理的にも、ライヴに行く機会もモチベーションも減ってしまったため、たまにそんな機会に恵まれると相当に影響を引張ってしまうようになったと感じます。
数年前、自分の好きな音楽の中では唯一、今や地元の仙台で観る事ができた「Riverdance」の時も、かなり長いこと感動の余韻に浸っていました。


そんな訳で、またしてもAmazonで買ってしまったDVD「Fire & Ice」。Genesis Revisitedツアーの少し前のライヴ。2010年、ロンドンのO2 シェパーズ・ブッシュ・エンパイアでの公演の模様が収められています。

メンバーは今やおなじみの、ロジャー・キング(Key)、ロブ・タウンゼンド(Pipes)、ギャリー・オトゥール(Dr/Vo)が揃っています。ジェネシス曲は全てギャリーが歌を担当。帽子を被っていないので昨年のツアー時より若干見た目モッサリですが、「Watcher of the Skies」でもあのモールス信号のようなリズムを刻みながら熱唱しています(ムズカシソー!)。
今回のRivisitedでもナッド・シルヴァンに全て任せずに数曲唄っていましたが、ジェネシスらしいかどうかはともかくとして、メリハリあるし良いヴォーカルだと思います。


そしてこの頃はレギュラー・メンバーの一人だった、元Kaja goo goo(懐かしい!!)のニック・ベッグスがベース&チャップマン・スティックを、そして紅一点アマンダ・レーマン(G/Vo)もこの時期はレギュラーでしたね。
そういえばニック・ベッグスはKaja goo gooではリード・ヴォーカルを取っていましたが、スティーヴのバンドではベース&スティックに徹しています。そしてアイドル時代は細身の優男という感じでしたが、マッチョになってシルクハットを被り、独特な存在感を出しています。他の映像だとおさげに黒スカートだったり、なかなか面白いキャラです。
ニックもアマンダも、また新しいプロジェクトになれば戻ってくる事でしょう。

ゲストはジョン・ウェットンとスティーヴン・ウィルソンが参加。
ジョンは意外な選曲ですが、ディランの「見張塔からずっと」を熱唱。
この曲はジミヘンもかつてカヴァーしてヒットさせていましたし、'80年代後期の「Guitar Speak」というギタリスト大集合企画のライヴ「Night of the Guitar」でも、ラストで参加ギタリスト全員によって演奏されていました。ギタリストにとっては特別な曲なんでしょうかね。スティーヴン・ウィルソンは「Shadow of the Hierophant」と「Clocks」に参加。

以前のエントリーでも書きましたが、僕はスティーヴのライブには1996年と2013年のRevisited企画でしか体験できていません。
理想としては、かつて「Steve Hackett Live」として映像作品が発表された1990年のノッティンガムでのライヴのような、ソロの名曲たちをいつか生で体験したいですね。
「Spectral Mornings」は絶対に生で聴いておかなければいけないと思いますし、「Jacuzzi」のアコースティック・ヴァージョンも。。。


2014年2月2日日曜日

Genesis Piano Project

過去のエントリー「Cinema Show」では、かつてジェネシスのトリビュート・バンド「The Musical Box」に在籍していたピアニスト、David Myers(iTunes Store)の演奏を紹介しましたが、今回は2台のピアノでジェネシス・ナンバーを再現するGenesis Piano Projectを紹介したいと思います。

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NYを拠点に活動しているAngelo Di Loreto と Adam Kromelowによるユニットで、2台のグランドピアノを向かい合わせてステージにセットし、ジェネシスの曲を華麗かつダイナミックに再構築します。
今回もYouTubeからの映像を3つほど貼りますが、やはりというか「Cinema Show」の後半が圧巻です。

Adam Kromelowは「Adam Kromelow Trio (iTunes Store)」名義でジャズ・アルバムもリリースしています。

ジェネシスは多くのトリビュート・バンドが世界中に存在し、初期のアングラ劇場のような空間を継承しているバンドもいますが、音楽的には前出のDavid Myersや今回紹介する彼らのような、ピアノによるカヴァーの方がクオリティが高いと、率直に思います。

ロック・ミュージックが弦楽やオーケストラで再現される事はよくありますが、ジェネシスの音楽を再構築する場合はピアノ・アレンジが最適、と改めて感じます。
カヴァーするアーティストのセンスも大きな要素ですが、基本的なところで曲作りではトニー・バンクスの功績が大きかったが故なのかなと。。。





2014年1月25日土曜日

Chris Squire / Fish Out of Water







「未知への飛翔」。長風呂の遅刻魔クリス・スクワイアに付けられた(のか自ら名乗ったのか)アダ名がFishでした。

実は私この作品、皆さんが言うほど今まで評価出来ていません。
正直いまも「そんなに傑作かあ〜?」という感じです。

オープニングの「Hold Out Your Hand」から連続する歌もの「You By My Side」に心掴まれなかったクチだったんです。

特に「Hold〜」は歌メロに魅力を感じなかったし、このアルバムに限ってクリスの声が好きになれず、なんだかなぁと、ずっと感じていたのです。イエスでのコーラスにはクリスの声は必須だとずっと思っているのですが。。。

参加アーティストが豪華なのも魅力のハズなんですけどねぇ。

大好きなビル・ブルーフォード、パトリック・モラーツ、クリムゾンからはメル・コリンズ、カンタベリー・シーンで活躍したジミー・ハスティングスなど。

改めて腰を据えて聴いてみると、3曲目以降が本気モード、冒頭の2曲はプロローグ、序章だな、と思えてきました。

ここからが真骨頂ですね。ビルのドラムもセッション参加とはいえ「らしく」なってきますし、オルガンとベースの絡みも疾走感を伴ってきます。

LP B面のLucky Sevenになると、Yes流に整えたCrimsonという雰囲気で始まります。

ラストのSafe(Canon Song)では11拍子のシンプルなリフを土台にベース、ギター、ドラム、管弦楽などが徐々に盛り上げていき〜の、大団円。

Yesで言えばStarship Trooperの「Würm」、Genesisだったら「Supper's Ready」の「Apocalypse 9/8」、Steve Hackettの「Shadow of the Hierophant」にも通ずる繰り返しのトリッピーな「麻」力が、壮大なスケールで展開されます。

いろいろネットを見ていると、1975年当時のイエス・メンバー「ソロ作プロジェクト」の中で本作が一番イエスらしい、という声が多くありますが、僕は一通り聴いて(すみません。アランのだけ未聴です、おそらくこれからも)多くの作品がイエスの1ピースではあるけれど、誰の作品もイエスらしいというのは当てはまらないように感じています。
クリスの本作は、5作品の中ではまぁ評価されて然るべきものだと思います。と同時に、歌メロが単調で薄い、歌唱にも感情移入できないという点が弱いとも思います。

それでも唯一の、一度としてYesを離れなかった男の作品だなぁ、という説得力も強く感じました。

一方、単純に音楽の総合力で一番だったのは、今でもパトリック・モラーツの「Story of i」だったと思っていますが、彼の作品は果たしてYesの1ピースか?と考えると少し違う気がしますね。

スティーヴの「Beginnings」は、アレは別の楽しみですねw
ファンの贔屓目かもしれませんが、冒頭曲の「Doors of Sleep」やラストの「Break Away It All」なんかはメロディ・メーカーとしての才能を発揮していると思います。
しかしスティーヴの場合は歌がアレなんで・・・オーストレイリアァ〜♪






2014年1月21日火曜日

Classical Gas 聴きくらべ

1968年、メイソン・ウィリアムスよるギター・インストルメンタルの名曲「Classical Gas」。これまで本当に多くのギタリストによってカバーされてきました。

こちらは1968年のオリジナル版。
そしてこちらは2012年、ご本人とエレクトリック・ハープ奏者との共演。


僕にとっての「2大スティーヴ」ハウさん、ハケットさんも演っております。


先ずはハウさん。1979年のモントルー・ジャズ・フェスティヴァルにアコギ一本で出演た際の演奏です。こちらは十数年前に日本国内でも映像ソフトが発売されましたね。今はどうなんだろう?
スチール弦のアコースティック・ギターでの熱演です。

続いてハケットさん。クラシックギターでの見事な演奏です。ナイロン弦ならではの暖かみと憂いのある音色ですね。途中から彼自身の曲「Black Light」に繋げたメドレーとなっております。Black Lightも名曲!



最後はオーストラリアの超絶アコギおじさん、トミー・エマニュエルの演奏です。 チェット・アトキンスの影響が大きいとの事ですが、同じくチェットを敬愛しているスティーヴ・ハウの演奏とはまた違う凄みというか、個性がありますね。

この曲はクラプトンなんかもカバーしてますが、本当にギターの名曲ですね。

2014年1月18日土曜日

大江戸捜査網のテーマ

朝日新聞出版で大江戸捜査網DVDコレクションが創刊という事で、最近CMでよく耳にするこの曲。1970年からテレ東系列で長期放映されていたというこのドラマ、殆ど見覚えはないのですが、何故か音楽は耳に残っていました。とても懐かしカッコイイ。故 玉木宏樹さん作曲。
学生時代にかじったブラスバンド心をくすぐられます。

死して屍 拾うもの無し

iTunes Store


2014年1月16日木曜日

Blur行けませんでした。

ずっと前のエントリーでブラー来日に触れましたが、今回は全くクジ運がなく4度応募してもカスリもしませんでした。ヤフオクにもチケット出ていましたが、もう気分も萎えてしまったのでスルー。残念ですが縁がなかったという事で。