2014年2月26日水曜日

YES / UNIONの悲しい記事



UNION「結晶」(1991年)に関しては発表当時から良い話を聞きませんでしたが、プロデューサーのジョナサン・エリアスと、セッション・ギタリストのジミー・ホーンのインタビューが掲載されたブログをたまたま見つけました。

ジョナサン・エリアス・インタビュー

ジミー・ホーン・インタビュー

まぁきっとコアなファンなら「何を今更」な話なんでしょうけど、90125のイエスを嫌って飛び出したジョン・アンダーソンが、かつて名作の多くを共作してきたスティーヴ・ハウといがみ合い、互いに才能の枯渇を罵り合っていたとか、スティーヴもリックも互いのパートを聴かずにレコーディングするから、ジミー・ホーンやスティーヴ・ポーカロの演奏に差替えなければならなかったとか、ABWHの来日公演には良い夢を見させてもらった僕としては、(ABWHに対して)なんとも幻滅なインタビュー内容でした。

これとは別に何の記事だったかは忘れましたが、数年前クリス・スクワイアの「スティーヴのギターは殆ど差替えられているけど、本人は気付いていない。きっと聴いてすらいないんだ」という趣旨の発言を見ましたが、上記の記事を見てなるほど、と理解した次第です。

リックもテレビ鑑賞に夢中で、やる気が全くない...みたいなエリアスの発言があり、後の「UNIONじゃなくてONIONだよ」なんていうリックの発言は、誰のせいでもなく自業自得だったんじゃないでしょうか。

まぁ、それぞれに言い分があって、今回見つけた記事だけを鵜呑みにするのも危険だとは思いますが、当初からABWH側には素材が全くなかったとも言われていましたから、時には悪者扱いされていたジョナサン・エリアスは、実は相当に苦労した功労者だったのでしょう。

2014年2月21日金曜日

Peter Gabriel - The Lamb Lies Down On Broadway

1978年ソロ・ライブでのパフォーマンスです。2ndソロ・リリースの頃でしょう。

ジェネシス時代から結構その片鱗は見せていたと思いますが、時代もドンピシャでパンキッシュですね〜。ず〜っとスキンヘッドのトニー・レヴィンもイイ感じです!


ちなみにフルサイズのライヴもYouTubeにありますのでご興味があればぜひ。

後のジョニー・ロットンにも通ずる、スタッカート気味のビブラート・シャウト(巻き舌とはちょっと違う)はジェネシス時代からピーターの持ち味でしたしね。

楽曲のシンフォニックな構成力、演劇的な詩とパフォーマンス、神話、聖書、童話や怪奇噺に基づいた世界観というところに注目されがちですが、シリアスになりすぎず時には茶化すようなユーモアや攻撃性を持っていた事も、ジェネシス/ピーターの強みだったと思っています。

ちなみにこの曲はThe Driftersの「On Broadway」へのオマージュでもありますね。

2014年2月17日月曜日

iTunesライブラリの統合に苦戦・・・

いまやWi-FiやApple TVなどを使って、家の中で複数のiTunesライブラリを共有できます。それはとても楽しいのですが、最近我が家のApple TVはどういうワケかMacのライブラリにうまい事アクセスしてくれません。。。
また、いま私がメインで使用しているMacBook Air(以下MBA)は2011年とチト古めのモデルで、ストレージはCTOでも256GBと小さめ。音楽をぶっ込んでいくにはかなり心許ないのです。2007年モデルの iMac(Core 2)もあるのですが、こちらはOSをLionに上げたあたりからノロくなってしまい、それでもアップグレードの欲望に勝てずMavericksにしたらゲキ重、いまや稼働させるのも億劫な状態に。

2台でダブっている音源もあったし、データのダイエットをしたかったので、メインのミュージックサーバーにしていたiMacとMBA両方のiTunesライブラリをそれぞれ外付HDDへ吸い出し、一旦MBAのiTunesをサラにした上で外付HDD内で2つのライブラリを統合する事に挑戦しました。

先ず最初の引っかかりは、Apple ID。現在私が使っているIDはiCloudアカウントと、アメリカのストアを使えるように他アカウントの2つをメインにしているのですが、iTunes Store黎明期に使っていた、昔利用していたプロバイダのメアドもApple IDとしていた事をすっかり忘れていて、作業を始めた途端にこちらの認証ダイアログが出たのですが、コレに関する情報はすっかり失念、特にメモも残っておらず困り果てました。

まぁggrksという事でApple IDのサポートサイトに行きました。既に使っていないアドレスではあったのですが、幸い「質問と答え」は分かりやすい設定にしていたのでパスワードをリセットし、端末の認証解除にも成功しました。

そしてようやくデータを読み込ませて一段落と思ったら、どういうワケか再生する度に下図のアラートが表示されるように。。。一応再生はするのですが、曲ごとにいちいちウザ現象です。原因と思われるのは、USBの接触が甘かったのか一度HDDが「不正な取出し」となってしまった事でしょうか。。。
iTunesを再起動してみると、曲データの左横には「!」マークがずらり。


ここまででもかなりの時間を裂き既に面倒くさくなっていたので、そのままもう一度同じiTunesフォルダを読み込ませたら、データが丸かぶりの表示に!

もはやサポート情報を探す気にもならなかったので、ほぼ一つ飛びに存在する「!」マーク付きの空データと、何故か2曲、3曲とダブった曲を一つ一つ見つけては選択を重ねDeleteの繰り返しを実行。

今日は雪掻きも早めに終えられたし妻も休日だったので、久しぶりにイヌネコの世話から解放されて、好きな事ができる!と思っていたのですが、甘かった。。。
iPhone Appsや映像も含め、クリーンにするまで半日以上かかってしまいました。

まぁでも、久しぶりにMacをMacらしく操作したなぁ、という1日ではありました。

2014年2月6日木曜日

Steve Hackett / Fire & Ice (and Live at Nottingham 1990)

僕の音楽趣向は、'70年代の英国ロックが軸ではありますが、本当はもう少し幅がある筈なんですけど、昨年6月のスティーヴ・ハケット来日公演に行って以来ずっとスティーヴとジェネシス関連の音楽に浸かった日々を送っております。
年齢的にも現在の住まいの地理的にも、ライヴに行く機会もモチベーションも減ってしまったため、たまにそんな機会に恵まれると相当に影響を引張ってしまうようになったと感じます。
数年前、自分の好きな音楽の中では唯一、今や地元の仙台で観る事ができた「Riverdance」の時も、かなり長いこと感動の余韻に浸っていました。


そんな訳で、またしてもAmazonで買ってしまったDVD「Fire & Ice」。Genesis Revisitedツアーの少し前のライヴ。2010年、ロンドンのO2 シェパーズ・ブッシュ・エンパイアでの公演の模様が収められています。

メンバーは今やおなじみの、ロジャー・キング(Key)、ロブ・タウンゼンド(Pipes)、ギャリー・オトゥール(Dr/Vo)が揃っています。ジェネシス曲は全てギャリーが歌を担当。帽子を被っていないので昨年のツアー時より若干見た目モッサリですが、「Watcher of the Skies」でもあのモールス信号のようなリズムを刻みながら熱唱しています(ムズカシソー!)。
今回のRivisitedでもナッド・シルヴァンに全て任せずに数曲唄っていましたが、ジェネシスらしいかどうかはともかくとして、メリハリあるし良いヴォーカルだと思います。


そしてこの頃はレギュラー・メンバーの一人だった、元Kaja goo goo(懐かしい!!)のニック・ベッグスがベース&チャップマン・スティックを、そして紅一点アマンダ・レーマン(G/Vo)もこの時期はレギュラーでしたね。
そういえばニック・ベッグスはKaja goo gooではリード・ヴォーカルを取っていましたが、スティーヴのバンドではベース&スティックに徹しています。そしてアイドル時代は細身の優男という感じでしたが、マッチョになってシルクハットを被り、独特な存在感を出しています。他の映像だとおさげに黒スカートだったり、なかなか面白いキャラです。
ニックもアマンダも、また新しいプロジェクトになれば戻ってくる事でしょう。

ゲストはジョン・ウェットンとスティーヴン・ウィルソンが参加。
ジョンは意外な選曲ですが、ディランの「見張塔からずっと」を熱唱。
この曲はジミヘンもかつてカヴァーしてヒットさせていましたし、'80年代後期の「Guitar Speak」というギタリスト大集合企画のライヴ「Night of the Guitar」でも、ラストで参加ギタリスト全員によって演奏されていました。ギタリストにとっては特別な曲なんでしょうかね。スティーヴン・ウィルソンは「Shadow of the Hierophant」と「Clocks」に参加。

以前のエントリーでも書きましたが、僕はスティーヴのライブには1996年と2013年のRevisited企画でしか体験できていません。
理想としては、かつて「Steve Hackett Live」として映像作品が発表された1990年のノッティンガムでのライヴのような、ソロの名曲たちをいつか生で体験したいですね。
「Spectral Mornings」は絶対に生で聴いておかなければいけないと思いますし、「Jacuzzi」のアコースティック・ヴァージョンも。。。


2014年2月2日日曜日

Genesis Piano Project

過去のエントリー「Cinema Show」では、かつてジェネシスのトリビュート・バンド「The Musical Box」に在籍していたピアニスト、David Myers(iTunes Store)の演奏を紹介しましたが、今回は2台のピアノでジェネシス・ナンバーを再現するGenesis Piano Projectを紹介したいと思います。

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NYを拠点に活動しているAngelo Di Loreto と Adam Kromelowによるユニットで、2台のグランドピアノを向かい合わせてステージにセットし、ジェネシスの曲を華麗かつダイナミックに再構築します。
今回もYouTubeからの映像を3つほど貼りますが、やはりというか「Cinema Show」の後半が圧巻です。

Adam Kromelowは「Adam Kromelow Trio (iTunes Store)」名義でジャズ・アルバムもリリースしています。

ジェネシスは多くのトリビュート・バンドが世界中に存在し、初期のアングラ劇場のような空間を継承しているバンドもいますが、音楽的には前出のDavid Myersや今回紹介する彼らのような、ピアノによるカヴァーの方がクオリティが高いと、率直に思います。

ロック・ミュージックが弦楽やオーケストラで再現される事はよくありますが、ジェネシスの音楽を再構築する場合はピアノ・アレンジが最適、と改めて感じます。
カヴァーするアーティストのセンスも大きな要素ですが、基本的なところで曲作りではトニー・バンクスの功績が大きかったが故なのかなと。。。