クリス・スクワイアが亡くなり、当初は闘病中の代役として擁立する予定だったビリー・シャーウッドが正式にベーシストとして加入、TOTOとのジョイントツアーを進めている模様のYes。
クリスへのトリビュートとして、このツアーを無事に成功させて欲しいものです。
音楽というものは、やはり原初の体験が強烈なインパクトをもたらし、脳ミソにビターンッと記憶されますね。
今回YouTubeから引っ張ってきたLive音源は、私が中学生時代FMエアチェックしたものと同音源。オンエアされたのは'82〜'84年頃の事だったと思います。
残念な事にこれまでの複数回の転居で、録音したカセットテープは紛失してしまいましたが、当時本当に聴きこんだので、演奏の細部にわたる記憶が甦るように呼び起こされてきました。
オープニング「火の鳥」のテープに合わせてドラム、パーカッションがド派手に入り、ベース、メロトロン、エレピ、そして「タッターッター、タッタッ!」というコーラス(これもテープかな?)と華麗に繋がっていく「Sound Chaser」。
私が初めて聴いた「火の鳥」オープニングがコレでしたので、その後で知る事になる定番の「Siberian Khatru」オープニングに馴染むまで、けっこう時間がかかってしまいました(笑)。
パトリック・モラーツ期は'74〜'76年と長く、ライヴ音源が豊富にあるので(スタジオ作が1作なのが残念!)、YouTubeでいくつか聴き比べてみましたが、現時点でこのオープニング・アレンジは「King Biscuit Flower Hour」の音源でしか見つけられないので、私が中学生の頃に聴いたのはこれで間違いないでしょう。
これを耳にした当時の私は、リアルタイムで大ヒットしていたASIAを入口に70'sに興味を持ち始めたばかりで、Yesは解散状態か「90125」を出して華々しく復活を遂げた直後、そんなタイミングでした。
彼らの音楽はラジオで数曲聴いただけ、アルバムはまだ1枚も持っていませんでした。
オープニングの「火の鳥」から、次々と繰り出される超絶な構成と演奏の楽曲の数々に、とてつもない衝撃を受けました。
ある意味このライヴ音源が、私にとっての「Yessongs」かもしれません。
Yesのギタリストって、その時代時代のイニシアティヴを掌握して「音楽の中心」になっているのがダイレクトに伝わりますが、「バンドの中心」ではない事は、これだけの時を経ると分かりますね。
スティーヴ・ハウ、トレヴァー・ラビン、それぞれ大きな原動力でバンドを動かし、存在感も抜群でしたが、それは全てYesという器の中でのこと。その器はジョン・アンダーソンとクリス・スクワイアだったんでしょうね。
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