BBCのドキュメンタリー番組のために、Genesis往年の5人が再集結した事も話題となった。その番組で彼の発言は、極端に編集されて不当な扱いを受けていたようだが...
ともあれ、この数年の彼の活動には目を見張るものがある。もともと多作家の部類に入ると思うが、ただ創って出すだけではなく、作品のクオリティも高いレベルを維持し続ける、稀有な存在だと思う。
私は最近の数作は、彼のオフィシャル・サイトのオンラインストアから直接購入している。国内盤では流通しない、または流通時期が遅いBDで視聴できるソフトがあるからだ。
おまけ要素として、ジャケットに直筆サインが入っていることもあり(添付画像を参照ください)、これはファンとして単純に嬉しい(笑)
彼の持ち味と言えるゴシック調ダークネス、サーカス音楽やスラップスティックにも似た若干の恐怖が含まれるコメディタッチは本作でもベースに流れているが、そういった「影」の部分は、曲によってはスッキリ晴れ渡り、爽快さすら感じる(M7. Loving Seaなど)。
彼の音楽が素晴らしいのは、ギタリストとしての技量をさりげなく、しかししっかりと聴かせながら、楽曲の完成度にプライオリティが置かれている事ではないだろうか。
それでもピーター、フィル、マイクのようなセールス的成功に恵まれないのは、大衆性が足りないからか...?
その音楽性はあくまでもプログッレシヴ・ロックの範疇にあって、それはマニアックなコミュニティ(と言わざるを得ない)に向けられ続けているからなのかもしれない。ただ、それは全く悪い事ではないと思うし、その妥協のない中で突き詰めていく完成度の高さにこそ、彼の音楽の魅力があるようにも思う。
でも、ファンとしてはもうちょっと売れて欲しいし、英国であれだけ「Revisited」企画が好評だったのに、BBCドキュメンタリーでのあの扱いはヒドいと思うのだ!(笑)
本作のハイライトのひとつは、最終曲(Bonus Track)「Midnight Sun」。
この曲はアイスランドのTodmobileというバンドとのコラボレーションで、エモーショナルなメロディ、コード進行が胸を打つ。Todmobile自体は1980年代後期から活動していて、10枚のアルバムをリリースしているベテランだ。いつものハケット節とは趣の異なる、今どきのオルタナ風味もちょっと効いた、新たな魅力に溢れたコラボだと思う。
ちなみにこのTodmobile、2013年にはジョン・アンダーソンともジョイント・ライヴを行なっており、Yes「Awaken」を見事に再現している。その映像はYoutubeで観る事ができる。
スティーヴはハンガリーのワールド・ジャズ・バンド「Djabe」とも活動を共にしたり、若い世代とも積極的に交流している。そのような姿勢が、同世代のアーティストにあまり感じられない現役感を彼が持ち続けている、大きな要素なのかもしれない。
2015年は「Acolyte to Wolflight with Genesis Revisited」と銘打たれたツアーがスケジュールされている。タイトルから読むと彼のソロ活動の集大成に加えてGenesisナンバーも演奏されるという、豪華な内容が予想できる。
まだ日本ツアーのスケジュールは出ていないが、2013年に続く来日が実現する事を望むばかりだ。
オフィシャルサイトで購入。CD+BD FBで本人がサイン入れてる画像を見て決めました(笑) |
インナースリーブの一部。曲ごとのイメージ・フォトグラフィ |
インナースリーブの一部 |
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