2016年6月27日月曜日

Christopher Russell Squire Passed away, One year ago...



6月27日はChris Squireの命日。早いもので一周忌です。
Yesのベーシストにしてリーダー。リッケンバッカーの硬質で、そして高音域を多用したベースの音色で、楽曲をぐいぐい牽引し、バッキング・ヴォーカルでもJon Andersonとの絶妙のハーモニーを聴かせてくれる、Yesというバンドにとっては欠かせない魅力を持った人でした。

90年代くらいまではYes一筋、結成から一貫してYes関連以外の活動はありませんでした。
1975年のソロ・アルバムもメンバー全員がリリースする企画モノでしたし、「DRAMA」解散後のXYZ(JimmyPageとのプロジェクト)も、Cinema(90125Yes再結成の前身)も、それ自体として具現化はしませんでした。
あ、同時期にAlan Whiteとの共同名義でクリスマス・シングル「Run With the Fox」を出しましたね。あの曲は私の中では、一番のクリスマス・ソングです。


以前も書かせて頂きましたが、ChrisのYesでの最後の作品「Heaven and Earth」は、残念ながら非常に残念な出来なので、今夜はSteve Hackettとのコラボ「Squackett」を聴こうと思います。

それにしてもSteve Hackettは優しい人だなぁ。
最近ではKeith Emersonの死にもすぐにコメントを出し、トリビュート・コンサートにも出演していました。
John Wettonが病床にいれば、快方に向かった際にわざわざ自分のFBで報告してくれました。
今日もChrisの一周忌であることをFBでお知らせしていました。

ChrisはYes一筋でありながらも、同世代、後輩たち多くに慕われ、Steve Hackettはそんな人たちに惜しみなく敬意を払い、友情を築く。また、後世代との共演や起用も積極的に行動し続けています。
Squackettの絶たれてしまった将来、楽しみでした。


2016年6月14日火曜日

ARW...? 頑張れAlan White & Steve Howe組


Anderson Rabin Wakeman...
既にそんなに新しくない情報ですが、触れないわけにはいきません。
これは本家Yesとはどういう関係性を持っているんでしょう?
Roger Deanがイラストを描いているということは、Yes公認なのかな?
まぁ、そんなことはなさそうな気がしますが...

1989年のABWHは当時、とても素晴らしい再結成に思えましたが、結局は短命に終わり、Yes本体もその後ごちゃごちゃした挙句に90125のラインナップに戻るという、身も蓋もない収束を見せ、私個人としてはとてもがっかりした記憶があります。

その際、次作では90125のメンバーにRick Wakemanも加わるという情報がありましたが、結局それは実現せずに「TALK」が完成。
当時はTrevor RabinとRick Wakemanが意気投合して...という話でしたが、スケジュールだか契約上の問題だかで、かつてないラインナップでの始動は夢と消えました。

今のYesが一部でトリビュート・バンドと呼ばれてしまうようになったのは、やはりChris Squireの死が大きいと思います。Jon Andersonは確かにVoice of Yesと呼ばれていますし、それに異論は全くありませんが、Chrisの存命中はJonの不在で評判が悪かろうが、彼さえいればそれでYesだったのですから。

今のYesでChrisの遺志を継いでいるのはAlan Whiteでしょう。Steve HoweはYesというバンドには愛があるのでしょうが、長年の仲間である筈のこのリズム隊との友情は、正直あまり感じられませんし、気を許しているのはおそらくGeoff Downesくらいなんじゃないでしょうか。

AlanはChrisにYesを続けるように言われたという趣旨の言葉を、Chrisの死後にコメントしていました。彼は今の状況に苦しんでいるような気がします。
彼はどちらかといえば現バンド・メイトのSteve HoweよりTrever Rabinに、友情やChrisへの想いという部分でもシンパシーを感じている筈です。
でもChrisの遺志を尊重し「このYes」を存続させなければならない。

正直なところ、Chris Squireへの想いという点でYesを再編するなら、今回の新しいARWに、Alan White、Billy Sherwoodが加わるのが、妥当な気がします。

本来であれば、現YesにJon Anderson, Rick Wakemanがそのまま再加入さえすれば、それでスッキリしますが、Steve Howeの存在が実に厄介な気がします。
Alanと一緒にYesをやりながら、直接じゃないにしても「Bill Brufordの方が良い」と言ったり、Chris逝去時のコメントも少しの友情も感じられないようなアッサリ感がモロに出ていたり。
これは単なる余談ですが、Keith Emersonが亡くなった際にも、同世代、影響を受けた後の世代かかわらず多くのコメントが寄せられましたが、過去に一瞬にしろバンドを組もうとした相手に何のコメントも出さなかったSteve...

私はSteveのファンとして、最近とみに感じられるこのような人格や(勿論、表に出ていることが全てとは思いませんが)、Yesにしろ脱退したASIAにしろ、バンドメイトとの関係性に、不安と落胆を禁じえません。

Yesのマネージャーは今もブライアン・レーンなのか知りませんが、Steveはかなり前からメンバーとの関係性よりも、マネジメントの言いなりのような気がします。(DRAMA解散からASIA, GTR, ABWH, UNIONまでの流れも含め)

Chris最後の作品となった「Heaven & Earth」は正直、退屈極まりない作品でした。
ARWという強力な刺客がYesをどう引っ掻き回してくれるのか、Chrisへの想いを強く持つJon AndersonとTrever Rabin, そしてRick Wakemanの作る音楽、またはライヴ...私自身はそれもまた複雑な思いではありますが、楽しみにしたいと思います。

私の本心は、トリビュート・バンドと揶揄される本家には、Jon Andersonお得意のお家騒動に惑わされずに頑張って欲しいですし、可能であれば「Heaven & Earth」という駄作を忘れさせるくらいの新作を創って欲しいです。
AlanとSteveが結束を強められることを、心から願います。